2008年03月24日

「主人公は僕だった」を、みた。

主人公のハロルドは国税庁にお勤めで文字通り判を押したような生活。歯磨きの数も通勤の歩数もきっちりと数える。
ある日自分の行動が女性のナレーションで逐一聞こえてきて、その中で死を宣告される。

ハロルドは自分の頭の中の声を精神科医に相談する。
精神科医はたいがいの人の陥る何かを想定しておきまりのセラピーを施す。ちょっといい加減だなぁと思いながらも、ハロルドは「先生だし」と、まじめに聞く。
ハロルドは一方で恋をする。クッキー屋の女性アナ・パスカル。未納の税金があって、その取り立てをしながらの片思い。小さな町のクッキーやだ。どうせ額も小さくてどうでも良いとおもうのに、キットだからこそハロルドの仕事。ミスタークリック。それが彼のあだ名。

「クッキー嫌いなの?最悪な一日にはママの焼いたクッキーが最高の味でしょう?」
「僕は市販品しかたべたことがない」
「おたべ。これをミルクにつけてぱくっと。」

口に入れた焼きたてのクッキーの香りが彼を覚醒させていく。

私はたくさんのハロルドに好かれる。
クッキーを焼こうかな。

いや、素敵な映画だったよ。
見る人が見ればありがちなのかもだけど、経験があればレビューだ。
役者の人たちがすごく合ってて良かった。


状況が鏡あわせに逆転していってお互いが通じる瞬間がスイートだ。

アナは野性的で優しい。人間の色々にきちんとつきあう。
ハロルドは小さなクッキー屋の彼女がハーバードの大学院に行ってたことに軽く驚く。おみやげにと差し出されたクッキーを、役人は賄賂は受け取らないって断って、どうしてもと言うなら買います、そう言ってアナの気分を台無しにする。

でも、どうせ死ぬならしたいようにしよう。

ハロルドは両手一杯のフラワー(小麦粉)をもってアナの所に行く。花のフラワーと小麦粉のフラワーは、似てるんじゃんね。やっぱり。
「もらうのはダメでわたすのは良いの?」
「僕は君を求めている」

そして、アナも驚くのだ。
堅物ハロルドがギターを弾きながら歌い始めたから。
そう言う感覚あるんじゃん。って。


この、良くできた筋書を書いてるのが、スランプな作家アイフル。自分はいつ死んでも良くて小説の中の人間の殺し方をいつも考えてる。奇しくも最高の小説がそれを越える事実とリンクする。


「ギターのシーンが好きです」
ハロルドは結末を受け入れて言う。
そうだねぇ。つぐもそこが好き。
小説好きにもそうでなくとも、それは「名作」でいろんな人が思うポイントで。だから主人公が死ぬことにみんなで同意する。

まぁ、何借りようか迷ったらぜひどうぞ。


あぁ、クッキーを焼けるようにしよう。
オーブンを買い直そう。
暖かくなったらもう一度パンを焼こう。
最後に焼いた年からあっちゅうまに3年。

(パンとお洋服の相性が実はとても悪くて、狭い部屋でのこの2種の同居はたいへんなのだ。)


心と数字は心が勝つ。
蚊が止まったような休日に見た、ばかみたいな高級時計を思い出した。
「ちゃんとして」
その人は私に言ったけど、私も言う。
「頬をはたけば目が覚める?」

まぁ、いろいろあるわな。

posted by つぐみ at 15:31| 東京 🌁| Comment(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
やばい、凄く観たくなった!!
Posted by ゆう at 2008年03月24日 19:55
みるといいかも。

それにしても、アメリカ映画の精神科医(医療にまで行かないカウンセラーなのかも知れないが)は、いつも無能に描かれるのね。
この作品の中では得におもしろいのが、仕事として物言ってるときの精神科の先生はばかなんだけど、診療外でとばすもっともなアドバイスはふるっている。

シナリオの込み入ったのがおもしろいから、すごく散漫に紹介してるけど、いいよ〜。ぜひ。>ゆう
Posted by つぐみ at 2008年03月25日 04:05
ははは!

鋭いなぁ、確かに“無能”は鋭い指摘だね♪
やっぱ「先生」って呼ばれる職種は、いけないね。
調子に乗っちゃうというか、「先生」にあぐらを書いてしまうね。
だから、ちゃんと「先生」を出来ている人は、凄いと思うんだ、慕われて、ちゃんと仕事をしている「先生」は、僕は貴重だと思うな。

そして、それ以上に、「先生」じゃないのに、周りから先生と慕われる人、この人はもっと凄い。

なんというか・・・、頑張りたいなぁ。(笑)
Posted by ゆう at 2008年03月25日 16:49
慕われるって良いね。
慕われることを喜べるって良いね。

うん。

頼りになる人!みたいな事なんだよね、先生ってきっと。

それにしても、友人のメンタルケアの先生をしている人たちは「せっかくだからセラピっておくれよ」ってつぐが言うと、「君は大丈夫」と、とりあってくれない。

ぶすぅ。(・_・)すごいとこみたいのにー。>ゆう
Posted by つぐみ at 2008年03月26日 08:44
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